院長コラム

食事を見直す

2010年2月1日

「人間にとっての最も望ましい食事」とはどういう食事でしょうか。簡単な命題のようですが、考えれば考えるほど、あまりにも深く大きな問題につき当たるのみです。たんに、おいしい食事でよいのでしょうか。栄養素が不足していなければよいのでしょうか。組合せはどうあるべきなのでしょうか。
「最も病気を遠ざける食事」が肉体的かつ精神的かつ社会的に理想なのではないでしょうか。
近年、知らず知らず我が国の伝統的な食事が解体されつつあるのです。さらに、ほとんどの人が自分の食事の変化に気づいていないこと、気づいていても気にかけてはいないことがあげられます。外食産業、加工食品産業がしだいに、我が国が築き上げてきた理想的な食事に入り込んできているのです。
それとともに、本来、我が国ではほとんどみられなかった疾患が急増しつつあります。アレルギー性疾患(花粉症、アトピー性皮膚炎、気管支喘息、食物アレルギー、乾癬、アレルギー性気管支炎、アトピー咳嗽など)や、自己免疫疾患(大腸の病気では、潰瘍性大腸炎、クローン病、ベーチェット病、過敵性大腸炎など)が非常な勢いで増加しています。
医学の最終目標は、病気の予防にあるはずです。壊れてから治すのではなく、壊れないように努力すべきです。残念ながら現在の医学には、そういう方向が感じられません。今後、解決すべき問題が山積みされています。
医学が目指すべきもの、医学と栄養学の接点、その延長線にある「人間にとっての最も望ましい食事」について順次考えていくつもりです。