院長コラム

食事を見直す

2010年3月6日

外食産業の加入、加工食品の導入などにより、我が国の伝統的な食事が解体されつつあります。
前回は蛋白質の摂取過剰がもたらす害について述べました。骨粗鬆症の多い米国では反省期に入りつつあります。獣肉(牛、豚、ハム、ソーセージなど)の摂取量に比例して骨が脆くなります。アザラシの生肉で生き延びてきたエスキモー(イヌイット族)の骨は非常に弱いそうです。野球選手に骨折が多い原因も肉中心の食事にあると思います。穀物中心の食事にすべきです。
明治生まれの女性は7~8人の子供を育てました。彼女たちは獣肉を摂取していたのでしょうか。牛乳やヨーグルトやチーズを食べていたのでしょうか。穀物中心の食事でした。獣肉を食べなくても骨は大丈夫だったのです。
獣の体温は約40度です。我々の体温よりかなり高く、獣の脂肪成分は我々の体内では溶けにくいのです。獣肉を摂取すると血液の粘度が上がり、細い血管では流れにくくなります。肉食後、目の結膜(白いところ)の血管を拡大して観察すると、血流がどろどろと流れていく変化がわかります。動脈硬化性変化が実感されます。
一方、魚類の脂肪は完全に溶けてしまい、このような変化はみられません。我国の祖先たちは、穀物、魚中心の食事を築き上げてきました。実にみごとな知恵でした。