院長コラム

食事を見直す「過食」編

2012年5月12日

今回は過食について考えてみましょう。

肥満の原因は過食にあります。運動不足ではありません。運動不足でも過食しなければ肥満にはなりません。運動していても過食すれぼ肥満になります。では、なぜ過食するのでしょうか。これには人類誕生の歴史を考えねばなりません。

今から数万年前に、現在の人類は誕生しました。そのころはまだ氷河期でした。最後の氷河期に生まれたのです。この時期はカロリーの高い食物を獲得することが必須でした。油脂類と甘い物が高カロリー食品です。狩猟採集時代、食べ過ぎて悪いことはなかったのです。食べ物にありつけるときに過食して、皮下脂肪としてエネルギーを蓄える集団が生きのびたのです。食べ物が多すぎるという事態はそう長く続かないので食べ過ぎをやめさせるような仕組みは働かなかったのです。油脂類や砂糖類は効率よくエネルギーに変換できるため脂いと感じるようにセットされました。しかも食べ過ぎてもストップがかからないように遺伝子に組み込まれてしまいました。別腹といって食後にケーキ類やデザート類がさらに食べられるのです。

飽食の時代に生きる我々は、この仕組みのため、過食しがちです。肥満になり、糖尿病などの生活習慣病に罹患しやすくなります。こういう仕組みを理解し過食に打ち勝てる理性を持った集団が生き残れるのでしょう。「人間としての理性」のみが健康を保てるのではないでしょうか。.