院長コラム

食事を見直す「機能性胃腸症」編

2012年11月20日

聞きなれない病気の一つに、機能性胃腸症があります。
いままでの漠然とした概念の慢性胃炎とほぼ同じです。慢性胃炎は複雑な意味が含まれています。
胃もたれなどの症状からみた慢性胃炎、胃透視や胃内視鏡で見たときの胃粘膜の荒れを表す慢性胃炎、
胃内視鏡で粘膜生検したときの組織学的な胃炎の3つの場合があります。
このうち最も正確なのは、顕微鏡で診断する組織学的な胃炎です。
機能性胃腸症とは、顕微鏡でみたときに、胃炎がないにもかかわらず、いろいろな症状がみられる状態をいいます。胃粘膜が正常にもかかわらず、胃もたれ、胃痛、胸やけなどの症状がある状態です。
器質的な異常がないにもかかわらず、症状がみられるため、機能性胃腸症と命名されるようになりました。
胃痛がある場合は、潰瘍型。胃もたれのある場合の運動不全型。胸やけがみられるときの逆流性食道炎型。これらの症状が混在する混合型の4つに分類されます。
治療薬は、潰瘍型のときは抗潰瘍薬、胃もたれがある場合は、ぜん動亢進薬を、胸やけのときは酸分泌抑制薬を用います。
しかし、胃粘膜に異常がないため、食事内容を確認する必要があります。胃内に長時間停滞する油物や甘い物、胃粘膜を障害する刺激物(ワサビ、カラシ、七味、タバスコ、カレー、など)を控えてみましょう。