強化インスリン療法とは

強化インスリン療法は、外からインスリンを補い、
すい臓を休ませる治療法です

インスリンの産生指数<0.1のとき、
インスリン治療を開始します

下図は、1日のインスリン分泌と血糖曲線のイメージ図です。
左が健康な場合、右が糖尿病の場合です。


健康な場合をみれば分かるように、食後、直ちに十分な量のインスリンが分泌されれば、血糖値は一定以上高くはなりません。

ところが、右の図のように糖尿病の場合は食後のインスリン分泌量が低下するため、血糖値が全体的に高くなります。糖尿病が進行し、すい臓が疲弊するとインスリン分泌はごくわずかとなってしまうので、高血糖の状態が続くことになります。

強化インスリン療法とは、毎食前に速効型インスリンを注射し、
血中インスリンを健康者と同じパターンに近づける治療法

毎食前に速効型インスリンを注射し、インスリンの追加分泌分を補うことで食後血糖値の上昇を抑えます。この結果、血糖値が十分に低下し、下の図のように健康者に近い形になります。このように強化インスリン療法を行っている間に、弱っていたすい臓を休ませることができるのです。

夜間基礎分泌の不全により、早朝空腹時血糖値が高い人の場合は、
さらに眠前に持効型溶解インスリンを追加処方します。(4回法)

これら強化インスリン療法により、毎食後の高血糖や早朝空腹時血糖が正常化することで、休ませていたすい臓のβ細胞が疲弊から回復します。その結果、自らのインスリン分泌能が復活しだします。
インスリン処方量の減量ができるようになれば、インスリンから離脱することが可能となります。誤解が多いのですが、「インスリンを打ち始めたら一生続けなくてはならない」ということはありません。

インスリンからの離脱可能な例

下にインスリンからの離脱可能例を掲載します。
強化インスリン療法は、すい臓β細胞を疲弊から回復させることが目的です。いずれも糖尿病の早期からインスリン療法を開始したほうが、離脱率が高くなることはいうまでもありません。当院では、新規インスリン導入者のうち約半数が離脱しています。

ただし、上記以外(ミックス型インスリンを1日1回または2回法の方など)の場合は、インスリン離脱はかなり困難です。

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