院長コラム

食事を見直す「病気の発生と防御システム」編

2012年8月8日

病気はなぜ起きるのでしょうか。
実は病気の起きる機序(しくみ)と病気を防ぐ機序は表裏一体のものです。

人類の歴史は飢餓、怪我、感染、乏塩との戦いでした。飢餓との戦いの中でエネルギーを貯える倹約遺伝子を創り出しました。これは、飽食の時代の今日では肥満しやすい体質となります。日本人の約1/3がこの体質を持っており、高血庁、糖尿病、高脂血症の原因となります。怪我に対して、止血系を発達させました。素早く血を止める機構です。これは血栓症(脳梗塞など)の原因となります。

人類はずっと感染症と戦ってきました。これに対しては、免疫系を発達させました。しかし現在では、その異常がアレルギー疾患(喘息や花粉症など)や自己免疫疾患(慢性関節リウマチなど)の原因となっています。海から陸へ上がった牛物は、塩を体内に貯えるしくみが必要です。レニンーアンギオテンシン系(R-A系)がこれにあたります。しかしこれは高血圧症や心疾患、脳血管障害の原因となります。
人類が生き延びてきたしくみは、病気発生のしくみでもあるのです。
次回は、対策法を考えてゆきます。