院長コラム

食事を見直す「逆流性食道炎」編

2012年10月22日

逆流性食道炎が増加しています。
胸やけが典型的な症状です。呑酸(どんさん)、げっぷ、胃もたれのような胃部症状以外に、心臓病の症状である胸痛、呼吸器疾患である咳、耳鼻咽喉科の症状である咽頭違和感などの症状も出現します。

逆流は、食道と胃の境界にある噴門括約筋がゆるむために、胃酸が食道に逆流することにより生じます。
この原因は、まず飽和脂肪酸の摂取の増加にあります。食の欧米化に伴い、獣肉、揚げ物、炒物、乳製品の脂肪摂取が増加し、炭水化物の摂取が減少していることにあります。さらに、単糖や二糖類の摂取増加が挙げられます。くだもの(単糖)やジュース類(砂糖=二糖類)などです。ハチミツや、100%果汁や、スポーツドリンク、カンコーヒーも含まれます。

診断は、胃食道内視鏡(胃カメラ)で、食道下部の発赤、びらん、潰瘍、白苔などで判定します。ただし、胃内視鏡で、食道粘膜に全く変化のない例もみられており、現在、研究中です。知覚過敏が原因であろうと推定されています。

治療は、プロトンポンプ阻害薬(PPI)が奏功します。それでも、深夜から早朝の胸やけがある場合には、睡眠前に、H₂ブロッカーを併用することがあります。ヘリコバクターピロリ菌の感染者が若年層で減少し、酸分泌能が亢進していることも、この病気の増加と関連しています。
いずれにしても、甘い物と油物をひかえるようにしましょう。